坂本竜馬と恐竜
坂本竜馬は恐竜である。
ご多分にもれず、私も竜馬好きです。「竜馬かぶれ」とは言わないまでも、京都東山のお墓に行ったり、高知の桂浜にあるでかい竜馬像を見に行ったりしています。
歴史でも戦国時代と幕末は人気らしいですが、例えば坂本竜馬なり織田信長なりに興味をもち、色々読んだり調べたりするうちに、竜馬や信長よりもそれまで脇役だと思っていた人物や武将のことがより知りたくなったり、好きになったりするものです。
恐竜が好きで古生物の世界に入っても、もっと違う古生物の世界に興味が移るのは至極当然です。
それは学問でも趣味の場合でも同じでしょう。
「恐竜が好き」「竜馬が好き」とず~っと言い続けることは、案外難しいことかもしれません。
先日の某公共放送の収録時に痛感したのは、30年も40年も「恐竜が好きです」なんて言っている自分なのに、「恐竜を庭で飼ったら、どんなことがしたいですか?」なんてピュアな質問に答えが出てこない中途半端な自分を発見したことでした。
子供のように目を輝かせて答えることも、科学的な知見で論ずることもできない中途半端なおっさんであることを認識してしまいました。
また某公共放送の大河ドラマに限らず、時代劇には考証と演出のせめぎあいがあると思います。現在放映中の竜馬のドラマでも、人物の相関図や設定には大なり小なりの誇張やフィクションが含まれているでしょう。
随分以前、大河ドラマで面白い試みをしたことがあり、子供ごころに違和感がありました。
それは1975年の「元禄太平記」で、有名な忠臣蔵のドラマです。
これは史実になるべく正確にと言うことで、討ち入りのシーンでは陣太鼓も鳴らさず、門も大槌で打ち破らず、それはそれは静かな静かな討ち入りでした。しかも照明も当然無いので画面も暗い。(一番笑ったのは、吉良邸の剣客、清水一学役がヘナチョコの三善英史だったこと)
ま、確かに寝入りばなの奇襲に、敵を太鼓の音で起こすはずはありませんが、なんとも迫力の無い討ち入りでした。
映画「ジュラシック・パーク」でも、きっと監修のホーナー博士とスピルバーグ監督の間で、喧々囂々のやりとりがあったであろうことは想像に難くありません。
純粋な学問とエンターテイメントには少なからず相反する部分も出てくるかもしれません。
それが良いか悪いかと言うことではなく、ま、そんなもんなんでしょう。
恐竜や竜馬は多くの人に科学や歴史に興味を持たせるきっかけで、その背後にあるもっと大きな世界への導入の役目も担っているように思います。
そして、みんな紆余曲折の末、一周回って、最後はまた恐竜や竜馬や信長に戻ってくるんじゃないでしょうか。
だってやっぱりかっこいいですもんね。(私はまだ半周あたりでしょうか )
PS:ところで、竜馬役では、「竜馬がゆく」(1997年)の上川隆也が一番好きです。
(このブログは「恐竜模型の世界」の一部です)
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コメント
庭のない、私はどうしましょう…いかにも、NHKらしい御質問でしたね。
恐竜の勉強をし始めて気づいたのは、大型の生物のほとんどが…霊長類では人を除いて、全てが絶滅の危機にある事でした。一時は、パンダマークの自然保護団体で金バッジつけていたこともありますが、公害企業から資金もらってたりして、単なるガス抜き機関のように感じましたね。だから、シーシェパードの本当の狙いは解らないけど、船に体当たりしてくる人たちの気持ちはよく解ります。手段は違法ですが、これぐらいの事しなければ、世の中変わらないのかな?ある意味、志は幕末の志士たちと共通しているのかもしれません。
中国のことわざに、「人の尻見て、我が尻治せ…」があります。自分のお尻は、決して見ることができないの意です。絶滅した恐竜を見て、飼う事を考えるのではなく、我が身の心配を公共放送としては、考えて頂きたいものです。
投稿: 恐竜のお医者さん | 2010年4月15日 (木) 11時45分
恐竜のお医者さん、質問は「大富豪なら」という注釈つきでしたが、同じことですね。
)。
ちなみに某H氏は、頑なに意見を通されてましたよ(放送されるか分かりませんが、乞うご期待
ま、公共放送の肩をもつわけではありませんが、ノリは軽い番組です。
投稿: カズやん | 2010年4月15日 (木) 12時25分