技法書の紹介
昨日に続いて本の紹介です。
ジェームス・ガーニー(James Gurney)と言えば、「ダイノトピア 」が有名ですが、今回は彼の技法書の紹介です。
「Color and Light: A Guide for the Realist Painter 」
書名通り、彼の描く空想世界をいかに写実的に表現するかを、今回は光と色彩の技法を220ページに渡り、作例をふんだんに使って説明されています。(恐竜の描き方ではありませんので、念のため)
古典から印象派、現代技法に渡り、リアリティに必要かつ効果的な、様々な技術を紹介しています。
空想の事物に現実味を与えるのは、そのまま恐竜の復元にも当てはまりますが、ガーニーの初期の恐竜は、どこかで見たことのあるものの寄せ集め的な印象がありました。
しかし、今回表紙にもなっている羽毛恐竜の存在感はスゴイ!
逆光に光る羽毛の柔らかさはもちろん、かかとのアキレス腱と脛骨の間の光の透過など、重さや、肉の柔らかさ、羽毛の肌触りまで分かるような、まさに骨と血と肉でできた恐竜画だと思います。まさに影と光の魔術!
大袈裟ではなく、R・バッカーのディノニクスのイラスト以来のショックを受けました。
復元模型にもこの表現がこれからは必要でしょうね。
絵を描く人、模型を作る人にも参考になるんではないでしょうか。
ガーニーの技法書「Imaginative Realism: How to Paint What Doesn't Exist 」は邦訳「空想リアリズム ~架空世界を描く方法~ 」が出ています。この本も邦訳本が出てほしいですね。
2012年2月追伸:邦訳出たみたいです。
(このブログは「恐竜模型の世界」の一部です)
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コメント
こんばんは。昨日ブログを見ていたら荒木さんの子供の時に作った模型が載っていました。今の時代のようにいい資料がない時代にあれだけリアルに作れるのはすごいなと思いました。
投稿: KENTA | 2011年1月28日 (金) 20時22分
わ~恥ずかしい!あれで中学生ですからね。教室の参加者にエラソーなこと言えませんね
KENTAさん、今は資料も材料も良いものがありますから、どんどん上手くなってくださいね。
投稿: カズやん | 2011年1月28日 (金) 21時57分