小畠郁生先生の思い出
小畠郁生先生が亡くなられたそうです。
私ごときが小畠先生の思い出を書くなど、おこがましいことは重々承知していますが、私の恐竜模型人生では、大変お世話になりましたので少し書いておきたいと思います。
私が恐竜に興味を持ち始めた中学生のころ、読んだり買ったりした恐竜関係の書籍には、小畠先生が書かれたもの、監修されたものが多くありました。
本の奥付にある著者近影の眉毛の薄い、ドイツ軍の将校のような容貌に憧れに近い想いがあったものです。
後年、20代半ばのころ、海洋堂で恐竜キットの原型を作るようになってから、海洋堂のスタッフと一緒に東京(科博だったかな?)でお会いして、そのご尊顔を仰ぐ機会に恵まれました。
そのとき、「恐竜模型造形家なんて、名乗ったもん勝ちですから、どんどん使いなさい」と助言をいただいたことを思い出します。
その後、モデルグラフィックス別冊で作品集を出すときや、学研や講談社などの恐竜図鑑などでも模型制作・著者・監修者という形で、ご一緒することも多く、大変お世話になりました。
一度、中国(だったかな?)の発掘のお誘いをいただいたことがありましたが、当時は勤め人だったため、お断りしたことは残念な思い出です。
退官されてから一時期大阪の大学で教鞭をとられてましたが、結局お会いできず仕舞いになってしまいました。
光文社「恐竜博物館 生まれ、栄え、滅んでいった動物たち」は、二見書房「大恐竜時代」と並び、中学生のころの私のバイブルでした。
恐竜の世界に導いていただき、本当にありがとうございました。
心より御冥福をお祈り申し上げます。
(このブログは「恐竜模型の世界」の一部です)
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コメント
小畠先生と言えば、子供の頃の愛読書「恐竜のなぞをたずねて」の著者という印象が強いです。
元々は学級文庫の1冊でしたが、卒業の時に配られることになり、執念のジャンケンでゲットしました。
その後、何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も…読み返し、それでも大切に扱っていたのでまだあるはずです。また読みたくなってきたなあ…
謹んでご冥福をお祈りいたします(合掌)。
投稿: ☆亜細亜 | 2015年9月29日 (火) 22時24分
小畠先生の本は、硬軟合わせて、小学生の時からお世話になってました。児童書から翻訳ものまで恐竜関係では必ずといっていいほど、先生の名前がありました。
科博に入り浸っていたころは、いつかお会いできるかも、なんて思ってたものです。
さびしいです。
謹んでご冥福をお祈りいたします。
投稿: 展示がお仕事 | 2015年9月30日 (水) 00時09分
家にある本にはたくさんの小畠先生の名前が。
恐竜本といえば小畠先生でした。
ご冥福をお祈りします。
この歳になりますと、だれそれの結婚やら出産には「へ~」ってなもんですが訃報には絶句しますわ。
投稿: tsukudados | 2015年9月30日 (水) 07時51分
小畠先生 心より、ご冥福をお祈り致します。
今、あらためて本棚に目を移すと、先生の監修された本の、何と多いことか……。
子どもの頃から、大人になってから、そして今ではムスコと一緒に。先生が手掛けたたくさんの本と一緒に過ごす時間は、特別で何にも代えられないステキな時間です。私たちにいろいろなことを教えてくださって、本当にありがとうございました。そして、今後の恐竜研究や、恐竜の表現を見守っていってください。
投稿: KYO | 2015年9月30日 (水) 13時18分