昨年暮れから休館していた福井県立恐竜博物館が、7月14日にリニューアルオープンしました!
今回のリニューアル展示で私もお手伝いさせていただき、昨年の2月からリモートや現地に伺いながら、制作をつづけ今年6月末まで、約1年半に渡る仕事でした。
私が関わったのは3か所で、まず一つは新しく増築される第二恐竜博物館、通称「小タマゴ」内に設置される、高さ13mのシンボルモニュメント「恐竜の塔」に展示される、福井で見つかった5種類の恐竜、フクイラプトル・フクイサウルス・フクイベナートル・コシサウルス・フクイティタンと鳥類フクイプテリクスの原寸大模型用の雛型模型を縮尺1/2~1/20で制作し、工場で等身大模型を作る過程で、工場まで何度もお邪魔し博物館の研究員さんとご一緒に監修作業を行いました。
フクイラプトルの雛型模型は1/10スケールで、大阪の工場では、これをスキャンして拡大した原型に手を加えて実物大模型を製作するのですが、雛型では表現できていないディテールの追加などを職人さん方にかなり無理を言ってお願いして、とても良い模型が出来たと思います。
二つ目は、本館に2000年の開設時から「福井の恐竜コーナー」にある「北谷ジオラマ」の改修です。
(開館時からの展示)
今年の2月に現地で打ち合わせし、2022年現在で最新の情報をもとに配置する恐竜等を決定し、レイアウトを描き制作を開始しました。
22年間設置されていたフクイラプトルが撤去され、1/2スケールのフクイベナートル、哺乳類を飛びかかるフクイプテリクス、遠方の逃げるフクイサウルスの子供、それを追うフクイラプトル、草を食むオルニトミモサウルス類を新しく作りました。
樹木や植栽、背景など環境の模型制作は京都の西尾製作所さんです。
小型哺乳類(or 虫)を狙うフクイプテリクスに驚くフクイベナートル
約1/2スケールのフクイベナートル
フクイプテリクス
遠景にフクイサウルスの子供の追いかけるフクイラプトルとオルニトミモサウルス類の群れ
ゴキブリ類を狙う哺乳類
(2023年新展示)
三つ目は、新しく追加展示される恐竜骨格標本の復元模型です。
今回リニューアルの目玉の一つのミイラ化石 ブラキロフォサウル、ファルカリウス、ブラキオサウルス幼体の3種類の模型を新しく制作しました。
ブラキロフォサウルスは今回のリニューアルの目玉展示。
愛称レオナルドのミイラ化石はレプリカではなく本物化石です。
この産状スタイルの模型は、今回制作した模型に合わせ、以前作ったものを彩色変えしました。
制作中は各恐竜のご担当の先生方々、また制作会社の方々にも大変お世話になりました。
大変大きな仕事、そして後世に残る仕事を行うことができとても嬉しく感謝しております。
(tsukudadosさんにはベナートルの目玉を作ってもらいました。ありがとうございました!)
さて、7月14日にリニューアルオープンの式典には当初出席を予定していましたが、折しも北陸地方が悪天候になる予報で、明くる15日に四日市で模型教室の予定があったため、主席は断念しました。(13日は富山で、15日には秋田で豪雨被害がありました)
そのため、実は自分が関わったところを含め、リニューアル展示をまだ見ていません。
早く見れるのを楽しみにしています。
みなさんもグレードアップした恐竜博物館へぜひ!
参考ページ→最速レポート ふくいドットコム
(このブログは「恐竜模型の世界」の一部です)
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